会長挨拶

株式会社九州タブチ

代表取締役社長 鶴ヶ野 未央

 

 鹿児島高専テクノクラブ(KTC)は、平成10年3月、南九州地域の有志企業が中心となって、地域との連携強化を掲げている鹿児島工業高等専門学校と相図って設立された産学官交流組織です。今年で27年目を迎え、一般会員企業102社、その他19の公的機関が特別会員として加入しており、産学官連携の推進や会員企業の技術の向上、会員相互の交流および鹿児島高専への支援活動等を積極的に行って参りました。

 主な活動としては、年3回の技術研修会、高専生のための地域企業研究会、教職員及び学生のKTC企業見学、KTCインターン(有償)の受け入れやKTC企業による高専の特別講義の実施等があります。これら様々な活動を通じて教職員及び高専生がKTC会員企業を知る機会が増え、KTC会員企業への就職者は増加傾向にあり、共同研究・技術相談の内容も充実してきている状況にあります。

 近年、我が国を取り巻く環境は、少子高齢化や人口減少、高度情報化やグローバル化といった急激な社会環境の変化が進んでおり、この変化に対応していく組織の革新能力が問われています。

 また、世界的に全ての経済活動に影響を及ぼしてきた新型コロナウイルス感染症は、令和5年5月に5類感染症への移行が実施されましたが、コロナ禍がもたらした環境変化の中で、従来のビジネスモデルや働き方が大きく変わり、新しい価値観やニーズが生まれてきております。我々KTC会員企業にとっても、このような変化に柔軟に対応し、新しいビジネスチャンスをつかむ取組みが不可欠となります。

 このような時期だからこそこれまで築いてきた産学官連携をより強化し、課題克服に向けた新たな技術や価値を創造し未来への展望を開くための活動に取り組んで参りたいと考えております。

 今後も会員の皆様からのご意見を参考に一層「KTCの価値ある事業活動の展開」を通じて地域産業の活性化と持続的な発展に寄与し、皆さまのご期待にお応えできるように取り組んで参ります。これまでの皆さまの一方ならぬご高配に感謝申し上げるとともに、引き続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。