鹿児島高専テクノクラブ(通称 KTC)について
概要
南九州地域の有志企業と、地域との交流推進により教育・研究成果を地域に還元することを目標の一つに掲げている鹿児島高専とが連携し、平成10年3月に設立された産学官交流組織です。平成28年4月からは「鹿児島高専テクノクラブ」に名称を変更、平成30年3月に創立20周年を迎えました。
令和6年6月現在、一般会員企業102社と鹿児島県商工労働水産部、鹿児島県工業技術センター、かごしま産業支援センター、鹿児島市、霧島市、日置市等19の公的団体が特別会員として加入しており、産学官連携の推進や地域創生推進活動を積極的に行っております。



〇主な活動
◇技術研修会
年3回開催している技術研修会では、様々な分野から講師を招聘し、時勢にマッチしたテーマで特別講演を行っています。この他にも、鹿児島高専教員のシーズ紹介やラボツアー、また、KTC会員と教職員が合同で地域企業見学会等を実施し、共同研究の推進や技術相談についても積極的に取り組んでいます。
◇高専生のための地域企業研究会
本科4年生(全員)、専攻科1年生・本科1~3年生(希望者)、保護者(希望者)を対象に、例年12月上旬に霧島市隼人体育館で実施しています。近年では60社を超えるKTC会員企業の参加があり、就職活動を行うための知識の習得、就職の選択肢としての地元企業に関する情報収集等、高専生に対するキャリア支援の機会にもなっています。
◇KTC会員企業施設見学会
学生が進路選択の際の相談者である教職員が、地域企業への理解をより深めることにより、地元就職を志向する学生に対する的確な進路指導や就職活動支援等を行うことを目的に実施しています。また、会員相互で同業種あるいは異業種企業の最新設備や製品の製造過程等を知るとともに、企業ニーズに関する情報収集・情報共有、OBとの懇談等を目的としています。
◇地域人材育成事業
地域企業への理解を深めるための特別講義・講演、企業見学と体験学習を通じ、地元を志向する学生を育成し、地元就職率及び定着率の向上につなげることを目的として、鹿児島高専と協働で実施しており、地域創生推進に向けた特色ある事業となっています。
ごあいさつ
株式会社九州タブチ
代表取締役社長 鶴ヶ野 未央
鹿児島高専テクノクラブ(KTC)は、平成10年3月、南九州地域の有志企業が中心となって、地域との連携強化を掲げている鹿児島工業高等専門学校と相図って設立された産学官交流組織です。今年で28年目を迎え、一般会員企業114社、その他19の公的機関が特別会員として加入しており、産学官連携の推進や会員企業の技術の向上、会員相互の交流および鹿児島高専への支援活動等を積極的に行って参りました。
主な活動としては、年3回の技術研修会、高専生のための地域企業研究会、教職員及び学生のKTC企業見学、KTCインターン(有償)の受け入れやKTC企業による高専の特別講義の実施等があります。これら様々な活動を通じて教職員及び高専生がKTC会員企業を知る機会が増え、KTC会員企業への就職者は増加傾向にあり、共同研究・技術相談の内容も充実してきている状況にあります。
近年、私たちを取り巻く社会は、
VUCAすなわち変動性・不確実性・複雑性・曖昧性に満ちた時代に突入しています。技術革新のスピードは加速し、社会課題はより複雑化し、未来の予測が困難な状況が続いています。
こうした時代においてこそ、
産学官の連携が果たす役割はますます重要です。高専が持つ知の蓄積、企業が持つ実装力、行政が持つ社会的ネットワーク、これらを有機的に結びつけることで、社会課題の解決と持続可能な成長を実現していくことが求められています。特にDXの推進は、私たちの連携の在り方そのものを変革しつつあります。デジタル技術を活用した新たな価値創造、業務プロセスの革新、そして社会実装のスピードアップは、産学官の協働によってこそ実現可能と言えます。また、AIの進展は、研究開発や人材育成のあり方にも大きな影響を与えています。私たちはAIを単なるツールとしてではなく、共創のパートナーとして捉え、教育・研究・産業の現場における活用を積極的に進めて行く必要があります。
このような先行き不透明な時代だからこそこれまで築いてきた産学官連携をより強化し、課題克服に向けた新たな技術や価値を創造し未来への展望を開くための活動に取り組んで参りたいと考えております。
今後も会員の皆様からのご意見を参考に一層「KTCの価値ある事業活動の展開」を通じて地域産業の活性化と持続的な発展に寄与し、皆様のご期待にお応えできるように取り組んで参ります。これまでの皆様の一方ならぬご高配に感謝申し上げるとともに、引き続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
役員一覧
会長 |
株式会社九州タブチ 代表取締役社長 |
鶴ヶ野 未央 |
副会長 |
鎌田建設株式会社 取締役社長 |
鎌田 安典 |
副会長 |
株式会社トヨタ車体研究所 取締役常務役員 |
上別府 徹 |
顧問 |
鹿児島工業高等専門学校 校長 |
上田 悦子 |
顧問 |
株式会社JGE 代表取締役社長 |
宮村 憲一 |
理事 |
国分電機株式会社 代表取締役社長 |
森山 克己 |
理事 |
株式会社レゾナック・オプトエレクトロニクス鹿児島 取締役社長 |
小豆嶋 彰 |
理事 |
株式会社大進 代表取締役社長 |
山内 隆弘 |
理事 |
株式会社マルマエ 開発部長 |
五十嵐 光栄 |
理事 |
鹿児島県商工労働水産部 部長 |
北村 貴志 |
理事 |
鹿児島県工業技術センター 所長 |
安藤 浩毅 |
理事 |
鹿児島工業高等専門学校 地域共同テクノセンター長 |
島名 賢児 |
監査役 |
株式会社A・R・P鹿児島事業所 所長 |
吉松 正和 |
監査役 |
公益財団法人かごしま産業支援センター 専務理事 |
鳥越 哲 |
幹事 |
鹿児島工業高等専門学校 地域共同テクノセンター副センター長 |
池田 昭大 |
幹事 |
鹿児島工業高等専門学校 地域共同テクノセンター副センター長 |
山本 聡 |